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黒猫のひとりごと

日々思ったこと、感じたことを吐き出します。わっしょい。

スキーマ(思考のクセ)の変え方

ステップの最後として、スキーマ(思考のクセ)の変え方を具体的に書く。
スキーマ(思考のクセ)を知る方法 - 黒猫のひとりごと
スキーマ(思考のクセ)を変える前に - 黒猫のひとりごと


以下の方法は、本から学び、カウンセラーも通して、自分が実際に行った内容を書いたものである。すべての人に効果があるとは限らない。

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最初に結論を書くと、スキーマ(思考のクセ)を変えるには、もう一人の自分に変えさせる。これだけだと意味が分からないため、具体的に実施した方法を書いていく。

手順は次の2つのステップからなる。
1.新しいスキーマを用意する
2.新しいスキーマの提案する

詳細な内容は以下に書く。

1.新しいスキーマを用意する

まずは、自分を苦しめる古いスキーマを変えるために、自分にやさしい新しいスキーマを用意する。どのように新しいスキーマを用意するかというと、自分への問いかけと回答を行い、そこから自分にとってやさしいスキーマを組み立てる。

12の問いかけ

問いかけは、以下の12個を基本にして行う。

01.スキーマの事実や根拠は何か?
02.スキーマに反する事実や根拠は何か?
03.スキーマを信じるメリットは何か?
04.スキーマを信じるデメリットは何か?
05.最悪な場合どうなるか?
06.奇跡が起きた場合どんな素晴らしいことになるか?
07.現実にはどんなことになりそうか?
08.以前似たような経験をしたとき、どんな対処をしたか?
09.他の人(友達や同僚)ならこの状況に対してどんなことをするのだろうか?
10.この状況に対してどんなことができそうか?
11.もし他の人が同じような状況に陥っているとしたら、どんなことを言ってあげられるか?
12.過去の自分に会えるとしたら、どんなことを言ってあげられるか?

これは書き出してもよいし、ロールプレイしながらでもよい。
ロールプレイの方法は後述する。

この問いかけ、ひとつひとつに対して回答し、やりとりの中から新しいスキーマを用意する。この時の回答は、極端なものではなく、社会に順応するバランスのよいものとする。


例えば、11の問いで、友人・知人が人間関係に悩んでいたとして、「他人なんて関係ないよ。自分の好き放題しなよ。」というような極端なアドバイスはしないだろう。
ひとつひとつの問いかけに対して、真摯に向き合い回答していく必要がある。

ロールプレイ

書き出す方法もあれば、ロールプレイで行う方法もある。
このロールプレイは一人でもできるし、カウンセラーと一緒にやってもよい。
自分は、カウンセラーと一緒に実施したし、紙への書き出しも行った。
どちらがいいとは一概には言えないが、何回も実施した方がよい。回数を重ねる度に、少しずつ回答が変化していく。

ロールプレイの具体的なやり方は、椅子を二つ用意し、向かい合わせて、今の自分と、今の自分に質問(提案)する側をそれぞれ演じる。一人で部屋でやる場合には、交互に座って大きく声に出してロールプレイした。このロールプレイの名前は、エンプティチェア(空の椅子)というらしい。

ロールプレイの例

以下では、自分が「上司は技術力があるべき」というスキーマを変えようとしたロールプレイの一例を記載する。この場合の相手は、今の自分を説得する側である。

(長かったので、短縮して簡単に書く。)

自分「上司が無能。技術がないのにしゃしゃり出てきて邪魔である。」
相手「どうしてそうおもうの?無能だという根拠はあるの?」
自分「ある。いままで技術的な問題で、3回も尻拭いさせられた。尻拭いしている時に、サービス残業も示唆したし、反省も感謝もなかった。思い込みではなくて結果がはっきりしているから事実だよ。」
相手「結果がはっきりしているなら仕方がない。でもそんな人はたくさんいるんじゃないかな?そればかり考えていても、生活に支障がでるだけだよ。自分にメリットは何もないでしょ?」
自分「・・・そうだね。実際、自分は今悩んで、休職している。」
相手「世の中には、無能な上司はたくさんいる。でも悪いのは、その人であって、自分じゃないよね?無能な上司が悩むなら分かるけど、自分が悩むのはおかしくない?」
自分「でも、無能な上司は悩まないよ。」
相手「悩ませたいの?上司が悩んだところで、自分にメリットは生まれないよね?悩ませたとしてところを見て、自分はスッキリするの?」
自分「多少、する。」
相手「スッキリしたとして、その後どうなる?」
自分「・・・わからない」
相手「意図的に邪魔されるようになるかもしれないし、評価は下がるかもしれないよね?余計ストレスがたまるんじゃないかな?デメリットの方が大きそうだけど、どうだろ?」
自分「そうかもしれないけど。納得できない。」
相手「今こうやって、自分が悩んでいる時間も、上司が賢くなるわけじゃないよね?時間の無駄じゃない?無能な上司のことを考えて、ストレスためて、時間をかけて、メリットはひとつもないよね?」
自分「・・・」
相手「上司のことを考えても、いきなり上司が素晴らしくなるわけじゃない。自分が悪いわけじゃないのに、自分がストレス感じているよね?これはおかしいくないかな?せめてこうやって悩む時間はなくそうよ?」

上記のやり取りの中で、新しいスキーマとして、「上司は技術力があるべき」というスキーマを緩和した新しいスキーマ:「上司は技術力はあるほうがいいけど、無能な上司はどこにでもいる。うまく付き合う仕事として割り切ったほうがよい。少なくとも自分がストレスを感じる必要性はまったくない。仕事でもない時に、上司に悩む時間がもったいない。」を用意した。

ずいぶん簡単なことだと思われるかもしれないが、本人にとってはなかなかその考えに舵をとれない。また、ここで考えた新しいスキーマは、完成したものではなく、次のステップで、変わることもある。最初は、「そうゆう考え方もある」程度に考えながら次のステップに移る。

2.スキーマの提案

このステップでは、もう一人の自分が、自分に提案する。

ロールプレイで提案する

1つめの方法は「1.新しいスキーマを用意する」で行ったロールプレイを行う。
古いスキーマをもった自分と、新しいスキーマを持った自分(相手)を演じて、相手が新しいスキーマを提案する。スキーマを提案するだけでもよいし、スキーマを用意するところから何度やってもよい。提案する側、される側は逆でもよく、いろいろ試してみるとよい。

その提案は、すぐに受け入れられないかもしれないし、なかなか効果が得られないかもしれない。しかし、根気よく続ける。場合によっては、新しいスキーマに反論し、受け入れられないかもしれない。その場合は、「1.新しいスキーマを用意する」に戻って、また問い直せばよい。

新しいスキーマは、自分にやさしく、受け入れられるスキーマでなくていけない。そのためには、何度も自分を観察し続ける。回数を重ねることは重要である。

自分は、何日も根気良く続けると以前より気持ちが軽くなったし、悩みによるぐるぐる思考が発生する頻度はかなりおさまっていた。実際は、新しいスキーマを用意できた時点で、少し安心できた。先が見える安心がそうさせたのだと思う。それまでは、何度も後戻りし、考え直したが不安でたまらなかった。自分に、思ったより早く効き目があったのは、自分がもともと新しいスキーマと同じものをもっていたのかもしれないと考える。それが、疲労やストレスでクセがついてしまったのだろう。


上記の方法で、ロールプレイは椅子を用意していたが、実際用意できない場合は用意しなくてもよい。最近自分は、自分の右後ろにもう一人の自分が立ち、提案してくるところイメージしている。これなら、どこでもどんな時にでもできる。
実施するタイミングは、いつでもよいが、自分はイライラを感じた時や、ぐるぐる思考が始まった時に効果があると感じた。苦しい時の方が、新しいスキーマにすがりつきやすいのかもしれない。また、客観視する自分が、新しいスキーマを提案することで、ストレスとしての受け取りを少なくしている感じである。

紙に書いて読む

もう一つの方法として、紙に書く方法がある。
新しいスキーマを紙に書いて、それを読んで問いかけるだけ。できたら声に出す。
頭の中で、ロールプレイするのが難しい時は、この紙を見て、自分に問いかけるように何度も繰り返す。タイミングはいつでもよく、イライラを感じた時ときに行うとよい。
いつでも読めるように、小さい紙に書いて、定期入れなどに忍ばせておくとよい。


これだけだと、自己啓発本を読むのと変わらない感じもするが、以下の点で圧倒的に違っている。

新しいスキーマは、自分を観察し、納得できるまで考えたスキーマであり、自分だけの具体的なスキーマでもある。また、紙にその言葉を書いたのは、世界で1番信頼できる自分である。今の辛い気持ちを知っている自分であり、顔も知らないおっさんではない。



自分は今まで3人のカウンセラーに相談した。
相談している最中は気がつかなかったが思い返せば、どのカウンセラーも、やり方は多少違えど、新しいスキーマに導いてくれたり、もう一人の自分として振る舞い、新しいスキーマへの提案をしていた。一人でできそうにない場合は、まずはカウンセラーへの相談をオススメする。しかし、カウンセラーに相談したとしても、限られた時間内でやるのは難しい。

焦らないで、気長に提案するようにして、自分を変えていけることは体感できた。
自分にやさしい、バランスのとれた思考ができるスキルとして今後使えるよいと思う。

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

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