昔、木を炎上させた話
今から20年ぐらいの今頃、木を炎上させた。
小学校の新学期が始まる直前、神奈川から愛知へ引っ越してきた。
マンションから一戸建てへの引っ越しだったので、庭があるのが嬉しかった。
引っ越し作業が終わりお昼を食べた後で、庭で遊ぼうとしていた。
庭のど真ん中には、一本だけハワイアンな感じの木があった。
この種類の木だったかは覚えていないが、こんな感じの木。
おそらく「シュロ」という木である。
その木の回りにもじゃもじゃの繊維が生えている。
今思えば、アホに手足が生えたような小学生。
この繊維に火をつけるとどうなるんだろう?と疑問が沸いた。
火がついても叩けば消えると軽い気持ちであった。
おもむろに、持っていたライターでもじゃもじゃの繊維に火をつけた。
炎上。
BlogやTwitterなんてものはない時代。
自分が人生で初めて目の当たりにした炎上である。
思った以上の早さで燃え上がった。
人間というのはある程度、結果を予測してから行動するものである。
自分もこの時、予測はしていた。
しかし、自分の予想の4、5倍ははやく燃え上がっていた。
自分の予想を大きく超える出来事にであると、対応しきれずフリーズする。
炎が木の7,8合目に達したとき、我に返り母親を呼ぶ事にする。
「おかーさん、おかーさん、木が燃えた」
正確には「木を燃やした」だが、さらっとありがちな嘘をついた。
引っ越し後の片付け中である母親は2階から顔を出したが、
どうやら白昼堂々をお日様の下で燃える火は見えないようである。
自分の子供が何を言っているのかわからないようである。
しかし、必死な子供の姿を察したのか、母親が降りてきた。
母親が降りてくるまでの間、お日様の下で炎上する木を見つめていた。
シュールな光景。
母親が木の近くに来た時には、もう燃えているかも分からないぐらい燃え尽きていた。
煙がでていたので、念のため母親がホースで水をかけて鎮火してくれた。
その後、経緯を説明し謝る。
母親はなぜかあまり怒らなかったので不思議だった。
今思えば炎上する場面を間近で見て、自分がうなだれていたので、多くは言わなかったのかもしれない。仕事から帰ってきた父親はなぜか笑っていた。
木の周りの繊維が燃えただけのようなので、その後も木は成長していた。
しかし、庭のど真ん中に一本だけある木。2年後に、邪魔なので父親が切り倒した。
切り倒す時に手伝ったが
炎上させた上に切り倒すなんて・・・
っと少し申し訳ない気持ちになったことは覚えている。
周りに何も燃えるものがなく、他に被害がなかったことは不幸中の幸いである。
他にもこんなバカなことする奴いるのか?と調べたら、バーナーで除草中に燃え移ったなど結構あるようである。
まとめ
・火を扱う際は、周りに着火しやすいものがないことを確認
・アホにはライターを持たせてはいけない
・ごめんなさい

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